イタリア、政令で学校での顔を覆う服装を禁止
イタリア閣議は9月24日、学校での顔を覆う服装を禁じる政令を承認した。罰金は200~1,000ユーロで、議会は60日以内に法律へ転換する必要がある。
2026年9月24日、ジョルジャ・メローニ首相が集会でこの計画を示してから4日後、イタリア閣議は、学校で顔を覆うことを禁じ、1年次のクラスでイタリア語の習熟度が低い生徒の割合を30%までとする緊急政令(デクレート・レッジェ)を承認した。承認日を9月25日とする報道もある。政令は直ちに発効するが、議会が60日以内に法律へ転換しなければ失効する。この動きは、デンマークで同様の措置が学校・大学へ拡大されたことや、ケベック州の94号法案に続くものである。
政令の内容
顔を覆うことの禁止。 授業、課外活動、学校と家庭とのやり取りにおいて、顔を覆うことが禁じられる。健康上または安全上の理由が証明された場合は例外となる。報道によれば、対象は生徒、職員、保護者である。Wanted in Romeによると、条文はブルカを名指しせず顔覆い全般を対象としているが、メディアはブルカ・ニカーブの禁止として伝えている。
罰金。 200~1,000ユーロ。違反者が未成年の場合は、保護者に罰金が科される。
30%の上限。 小学校、中学校、高校の1年次クラスに適用され、国籍ではなくイタリア語の習熟度に基づく。2027/28年度の新規入学から対象となり、既存のクラスは影響を受けない。イタリアの学校制度での在籍期間が長い生徒は除外されると報じられている。ヴァルディターラ教育相は、全国で約1,000クラス、全体の約0.3%が影響を受けると述べた。
保護者。 学校は、家庭内で言語上の障壁が続いている場合、社会福祉機関に報告しなければならず、義務付けられたイタリア語講座を受講しない保護者にも同じ200~1,000ユーロの罰金が科される。
政令に先立つ発表
メローニ首相は2026年9月20日、自身が率いる政党「イタリアの同胞(Fratelli d'Italia)」の青年組織ジョベントゥ・ナツィオナーレ(Gioventù Nazionale)の集会でこの計画を示した。当時のイタリアには、全国的な顔覆い禁止は存在しなかった。1975年の法律は正当な理由なく身元を隠す衣服を禁じており、2008年の司法判断では、求められた際に顔を見せることができる限り、宗教的・文化的理由から顔全体を覆うことが認められていた。2010年の省通達は、非イタリア人生徒の割合を1クラス当たり30%までとする規定を既に設けていたが、しばしば運用されていないと報じられている。Euronewsは、この上限を法律で定めれば、イタリアは同様の規則を法制化する欧州初の国になると伝えた。
集会でメローニ首相は「私たちにとって、イタリアに来てここで将来を築きたい者は、私たちの言語を学び、文化を理解し、規則を尊重しなければならない」と述べた。さらに「イタリアの教室で、結局隅に追いやられたと感じる子どもがイタリア人の子どもであるというのは受け入れられない」とも語った。
反応
メローニ首相はこれらの措置を「分断を生むのではなく、ゲットー化したクラスを避けながら適切な統合を促す、良識に基づく手段」と表現したと、Wanted in Romeは伝えている。野党党首のエリー・シュライン氏は「恥ずべき政令」「子どもたちを犠牲にした魔女狩り」と批判した。
憲法学者のサルヴァトーレ・クレーリ教授は、外国人生徒の上限が厳しすぎて、未成年者とその家族が居住地から遠く離れた別の地域へ移らざるを得なくなるならば、「統合という、より上位にある機能的目的と衝突するまさにその点で、行き過ぎとなりうる」と述べ、憲法上認められた権利を侵害するおそれがあると警告した。報道によれば、懸念の対象は生徒数の上限であり、顔を覆うことの禁止そのものではない。
7月末、極右の欧州議会議員ロベルト・ヴァンナッチが創設した政党フトゥーロ・ナツィオナーレ(Futuro Nazionale、英語名 National Future)が、下院文化委員会に全面的な顔覆いに反対する決議案を提出した。ヴァンナッチはメローニ首相の提案を支持している。Al Jazeeraは、メローニ首相がこの政党から選挙上の圧力を受けていると伝えている。
出典。 Al Jazeera ·Euronews ·Wanted in Rome ·The Express Tribune
2026年9月29日時点で、政令は発効しているが、まだ法律には転換されていない。引用する前に最新の状況を確認すること。